東京都板橋区の徳丸・赤塚地域には、古くから「田遊び」という水田耕作にかかわる行事が伝えられています。
年始にその年の五穀豊穣・子孫繁栄を祈願し、1年間の田仕事を模擬的に演じて、神さまに奉納する伝統行事なのです。
徳丸・赤塚の田遊びは、その伝統儀式がほぼ完全な形で現在に伝承されているという全国的にみても珍しい行事とされ、昭和51年には国の重要無形民俗文化財指定を受けました。
また、昭和58年には板橋区の無形民俗文化財に登録されています。
なかでも有名なのは徳丸北野神社の田遊びで、毎年2月(旧暦の1月)11日に執り行われます。
夜間に奉納される行事であり、当日は、早朝から氏子・会員が集まって、「田遊び」の道具を作製。
また、境内に笹竹を立て、夜の祭りが行われる約4メートル四方のもがり (祭庭)をつくり、本祭に備えます。
午後6時頃より開始される夜の祭りでは、もがりの中央に大太鼓を配置し、これを田んぼに見立て、「苗代づくり」「田植え」「草取り」「収穫」など一年間の農作業を唱えことばと所作によって表現し、五穀豊穣と子孫繁栄を祈願するのです。